イスラエル、23日に休戦交渉再開かハマスが譲歩を示唆 - 毎日新聞

イスラエル軍の空爆を受けた住宅跡に立つ子どもたち＝パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファで2024年2月21日、ロイター

　イスラエルとパレスチナ自治区のイスラム組織ハマスとの戦闘を巡り、イスラエルメディアは21日、米国と仲介国のエジプト、カタールの当局者らが23日にパリで休戦交渉を再開する方針だと報じた。イスラエルも参加を検討しているという。イスラエルは多数の避難民が集中するガザ最南部ラファへの侵攻を宣言しており、ハマスに圧力をかけて休戦の条件で譲歩を迫っているとみられる。

　休戦案を巡っては、6週間の休戦と人質の解放を求めるイスラエルと、135日間の休戦と恒久的な停戦の協議などを主張するハマスの間で隔たりがある。ハマスの指導者ハニヤ氏は20日、カイロを訪れ、休戦交渉を巡る協議に入った。ハマス幹部は21日、イスラエル紙ハーレツに対し、長期の休戦を求める方針は変わりはないものの、これまで要求していた終身刑の囚人を含むパレスチナ人の解放については、譲歩する可能性を示唆した。

　イスラエルの戦時内閣のメンバーであるガンツ元国防相は21日、休戦交渉が前進する「初期の兆候」が出てきたと強調。一方で、交渉が3月10日頃に始まるラマダン（イスラム教の断食月）までに妥結しない場合、ラファに侵攻する意向を示した。米国もガザの人道状況の改善のため、イスラエルに休戦を求めており、米国務省のミラー報道官は21日、休戦交渉が「合意に達する余地はあると考えている」と述べた。【エルサレム三木幸治】

Adblock test (Why?)