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フランス最年少首相で政権刷新狙う マクロン大統領、極右政党に対抗 - 産経ニュース

ガブリエル・アタル氏=2018年10月(ロイター=共同)

【パリ=板東和正】フランスのボルヌ首相の辞任を受け、マクロン大統領は9日、国民教育相のガブリエル・アタル氏(34)を新首相に任命した。1958年に発足した現行政治体制「第5共和制」で史上最年少で、同性愛を公表している初の首相となる。マクロン氏は政権の求心力が低下する中、人気が高いアタル氏を登用し、支持を拡大する極右政党に対抗する狙いだ。

アタル氏は1989年にパリ郊外で生まれた。左派オランド前政権下で大臣補佐官を務め、2017年にマクロン氏の新党から下院選に出馬し、28歳で初当選した。政府報道官などを経て23年7月に国民教育相に就任した。いじめを受けた経験を教訓に、いじめ対策に力を入れ若者らから支持を得た。マクロン氏や極右「国民連合」のルペン氏を抑え、国内で最も人気の高い政治家とみられている。

マクロン氏はX(旧ツイッター)で「(国の)再生計画を実行するため(アタル氏の)エネルギーと取り組みに期待する」と投稿した。マクロン氏は求心力の低迷を打破するため内閣を一新する考えで、アタル氏に組閣を指示した。

マクロン政権は昨年3月、年金受給開始年齢を引き上げる年金改革法案で議会工作に失敗し、強権発動を余儀なくされた。12月には移民法案が国民議会(下院)で一度否決された。法案の内容を修正し、国民連合の賛成を得て辛うじて成立に至った。法案成立を強行する政権の対応は反発を呼び、支持率が低下。仏調査会社エラブによると、昨年12月時点でマクロン氏の不支持率は68%だった。

一方、国民連合は年金改革や増加する移民への不満の受け皿として支持層を広げている。マクロン氏は27年に大統領任期を満了するため、同年の次期大統領選にはマクロン氏の後継候補が出馬する見通しだ。後継候補が国民連合の候補に敗退すれば、マクロン氏の責任問題になるため、同氏は国民連合の躍進を今から抑えたい考えだ。

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