[パリ 9日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は9日、ガブリエル・アタル国民教育相(34)を新首相に任命した。1958年に発足した第5共和制の首相として最年少となり、同性愛を公表している初の首相となる。
マクロン大統領はアタル氏の起用によって、支持率が低迷する政権に新風を吹き込みたい考え。
フランスで史上2人目の女性首相だったボルヌ氏(62)の後任となる。
マクロン氏は「私が発表した活性化と再生のプロジェクトを実行するため(アタル氏の)エネルギーと取り組みに期待している」とX(旧ツイッター)に投稿した。
アタル氏は、中間層が生活費の上昇を切り抜けることができるよう大胆かつ迅速に行動すると約束。「あまりに多くのフランス国民が自国に、そして自分自身や将来に懐疑の念を抱いている」とし、「われわれの運命を制御し、フランスの可能性を解放する」ために尽力すると表明した。
アタル氏は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が起きていた時期の政府報道官などを歴任し、人気を高めてきた。ここ数カ月間の世論調査では、フランスで最も人気のある政治家の一人となっていた。
マクロン氏は22年以降に議会対応に苦慮しており、今回の任命が必ずしも大きな政治的転換につながるとは限らない。
ただ、昨年実施して国民の不興を買った年金と移民法の改革を乗り越え、6月の欧州連合(EU)欧州議会選に向けて支持を高めようとするマクロン氏の意欲を示した。
組閣作業には数日かかる可能性がある。
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