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バイデン氏演説の「権力の座」はアドリブ…ロシアとの交渉閉ざす恐れ、米国内でも波紋 - 読売新聞オンライン

 【ワルシャワ=横堀裕也】米国のバイデン大統領が26日のワルシャワでの演説で、ロシアの「体制転換」を求めたとも受け取れる発言をしたことに米国でも波紋が広がっている。プーチン露大統領との交渉ルートを閉ざせば、ロシア軍の侵攻とウクライナ情勢の悪化に歯止めをかけられなくなる恐れがあるためだ。

 演説場所となったワルシャワ中心部の旧王宮の中庭には1000人近くが集まり、ウクライナ国旗を振る人も目立った。「この場にウクライナの人々も来てくれているだろうか」。バイデン氏が冒頭、聴衆に問いかけると大きな歓声が上がった。

 バイデン氏は演説の直前、ウクライナからの難民が滞在する施設を訪れた。演説では訪問の際のエピソードに触れ、「小さな女の子が、つたない英語で言ってきたんだ。お兄ちゃんとパパは大丈夫? また会えるかな? 難民となった人々の感情を理解するのに言葉なんて必要なかった」と述べた。

 米メディアによると、演説を締めくくった「この男(プーチン氏)は権力の座にとどまってはならないのだ」というくだりは草稿になかった「アドリブ」だ。

 この一言について、米国内では深刻な「失言」との受け止めが広がっている。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、バイデン氏は今回の外遊で、先進7か国(G7)や北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に臨むにあたり、同盟国の結束を保つとともに事態をエスカレートさせるような行動は避ける――ことに留意していた。それをおおむね達成しつつあっただけに、「プーチン氏に関する土壇場での発言は衝撃的だった」と同紙は報じた。

 米外交問題評議会のリチャード・ハース会長はツイッターに「大統領の発言で困難な状況は更に困難となり、危険な状況は更に危険となった」と投稿し、緊張状態が高まるとの見方を示した。ハース氏は、ロシアの侵攻を止めるためにはプーチン氏と交渉するほかはないとの立場で、「バイデン氏の側近たちは、プーチン政権と交渉する意思があるとロシア側に伝えるべきだ」と訴えた。

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