(ブルームバーグ): ミャンマーでは週末に抗議デモ参加者の死亡者数が劇的に増加した。一方で国軍は、国内最大の反政府勢力の一つに空爆を実施し、全面的な内戦に発展するとの懸念が生じている。
タイ国境沿いの南東部を支配するカレン民族同盟(KNU)は29日、支配地域への国軍の空爆で3人が死亡し、約1万人の住民が週末に安全な区域に避難したと発表した。カレン族の反政府勢力が国軍の拠点を攻撃し、国軍兵士10人が死亡、さらに別の8人が拘束されたため、空爆はその報復だという。
空爆が行われた27日には、デモ参加者と治安部隊の衝突も起こり、少なくとも114人が死亡。2月1日のクーデター発生以降で最悪の週末となった。過去2カ月で死者数はおよそ500人に達し、流血の事態が拡大するリスクが懸念される。
ミャンマー、デモで100人以上死亡との報道-クーデター以降最悪 (1)
東南アジアの政治を研究する豪グリフィス大学講師のリー・モーゲンベッサー氏は「大規模なデモが内戦に発展する可能性が明らかにある」と指摘。「少数民族の武装勢力に中央政府の支配が及んでおらず、ミャンマーの国境管理に穴が多いという事実を考慮すると、危機が国境を越えて飛び火する公算も大きい」と述べた。
28日には北米や欧州、アジア太平洋諸国の国防担当者トップ十数人が、非武装の民間人に対して殺傷能力のある武器が使用されたとしてミャンマー国軍を共同で非難。キャサリン・タイ米通商代表部(USTR)代表は29日、2013年にミャンマーと結んだ貿易・投資枠組み協定で認めた全ての協力を停止すると発表した。隣国タイのプラユット首相は同日、難民が流入する事態への準備を開始したと明らかにした。
原題:Myanmar Civil War Fears Growing After Airstrikes on Ethnic Army(抜粋)
U.S. Suspends Trade Engagement with Myanmar Following Violence(抜粋)
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