ニジェール軍事政権が領空を閉鎖近隣国による大統領復権要求、期限過ぎる - BBCニュース

2023年8月7日 14:01

ニジェールの軍事クーデターの指導者らは6日、当面の間、領空を閉鎖すると発表した。同国がある西アフリカ地域の他国の指導者らが、バズム政権復活のために軍事介入も辞さない構えを示しているためとしている。

航空便の追跡サイト「Flightradar24」によると、現在、ニジェール領空内を航行している飛行機はない。

西アフリカの15カ国からなる西アフリカ諸国経済共同体（ECOWAS）は7月末、拘束されているニジェールのモハメド・バズム大統領を現地時間7日午前0時までに復権させるよう、クーデターを起こした軍事政権に求めていた。

軍事政権の報道官は、ニジェール軍は国防のための準備ができていると述べた。

クーデターは旧宗主国のフランスや欧州連合（EU）各国、国連、アメリカなどから非難されている。

軍事政権の代表者は6日、国営テレビで声明を読み上げ、「外国勢力」がニジェールを攻撃する準備をしているという情報を得たと述べた。

ECOWASの軍事責任者らは4日、ナイジェリアで危機管理会議を開催し、武力行使の可能性に関する詳細な計画を策定したと発表した。

ECOWASの政治問題・和平・安全保障コミッショナーのアブデル＝ファタウ・ムサ氏は、「必要な資源や、いつどのように兵力を投入するかなど、最終的な介入に必要なすべての要素を策定した」と述べた。

また、1週間前には6日深夜を期限に政権を手放すよう兵士側に求める最後通告を発していたが、その時間はすでに過ぎている。

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クーデターの指導者らが権力を明け渡す兆候はない。6日には首都ニアメーで、クーデターの支持者らがデモを行い、スタジアムに集まった。

隣国のブルキナファソとマリは、ニジェールへの外部からの軍事介入を、自国に対する「宣戦布告」とみなすと警告した。両国は共にECOWASに加盟しているが、それぞれの国で軍事クーデター政権が権力を掌握した後に資格を停止されている。

ニジェールは、原子力に必要なウランの主要産出国。バズム政権は、サハラ砂漠南縁部に広がる半乾燥地域「サヘル」で活動するイスラム主義者との戦いにおいて、西側諸国の重要な同盟者だった。

ニジェールのクーデター

西アフリカにあるニジェールは広大な領土を持つが、世界最貧国の一つ
兵士らは、安全保障の不安と経済状況を理由にクーデターを起こしたとしている。しかし、指導者のチアニ将軍が解任間近だったと報じられたことを受け、行動を起こしたとの見方も出ている
軍部はロシアに忠誠を誓い、フランスとアメリカの基地を閉鎖するのではないかと懸念されている。ニジェールの近隣諸国は、クーデターを終わらせるために武力を行使すると脅している