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「超兵器」ウクライナ自爆ドローンを相手に、「シャベル1本」で立ち向かうロシア兵の映像が注目集める - ニューズウィーク日本版

<ウクライナはドローンを「超兵器」と認識し、ドローン軍の増強に資源を投入。生産でも世界をリードすることを目指す>

ウクライナに侵攻するロシア軍にとって、大きな脅威となっているのがドローンだ。ドローンは今回の戦争で「兵器」としての性能の高さを見せつけており、高額な最新鋭の兵器でも対処が難しい様子を示す映像も多く存在する。そうしたなか、ロシアの拠点に接近したドローンを、1人のロシアの兵士がシャベルで叩き壊す動画が公開され、注目を集めている。

■【動画】「超兵器」ウクライナ自爆ドローンを相手に、「シャベル1本」で立ち向かうロシア兵の映像

オープンソース・インテリジェンス(公開情報を分析して諜報活動を行うこと)のアカウントなど複数のアカウントがインターネット上で共有した動画には、ロシア軍の兵士一人がウクライナ軍の自爆型FPV(一人称視点)ドローンを塹壕から引きずり出し、シャベルで叩きのめす様子が映っている。

動画はウクライナ東部のドネツクで撮影されたものとされているが、撮影時期や場所については確認することができなかった。どうやらロシアの拠点に攻撃を仕掛けたものの、爆発せず不発に終わったドローンだと見られる。本誌はこの件についてロシア国防省にメールでコメントを求めたが、返答はなかった。

ウクライナはドローンを「まさに超兵器」と評価

ウクライナは、ロシア軍の拠点に対する攻撃用や偵察用など、幅広い無人機を揃えた「ドローン軍」の増強にかなりの資源を投入してきた。ウクライナのドローンの第一人者であるミハイロ・フェドロフ副首相兼デジタル改革担当相は、ウクライナは「ドローン生産で世界をリードする存在」を目指していると述べた。

ウクライナが保有する大量のドローンの中には、自爆型FPVドローンや偵察用ドローンが含まれている。英シンクタンクの王立統合軍事研究所は9月に、ウクライナが1カ月に失うドローンの数は約1万機にのぼるとの推計を公表した。

ウクライナのアントン・ゲラシチェンコ内務省顧問は2月に本誌に対して、ドローンは「今回の戦いにおいて、まさに超兵器だ」と述べていた。あれから何カ月もの時間が経過したが、ウクライナ側の考えは変わっていない。

アナリストらは、ドローンの生産と使用についてはウクライナが先を行っているものの、ロシアもそれに追いつきつつあり、上空、地上と水中でドローンを活用するために資源を投じていると指摘している。

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