衛星技術窃取の北ハッカー集団「キムスキー」に制裁韓国政府 - 産経ニュース

韓国外務省は、北朝鮮の工作機関、偵察総局傘下のハッカー集団「キムスキー」を独自制裁の対象に指定した（ロイター）

【ソウル＝桜井紀雄】韓国外務省は２日、兵器や人工衛星など宇宙分野に関する先端技術を盗み取って北朝鮮の衛星開発に関与したとして、北朝鮮の工作機関、偵察総局傘下のハッカー集団「キムスキー」を独自制裁の対象に指定したと発表した。キムスキーの制裁指定は世界で初めて。

北朝鮮が５月３１日に国連安全保障理事会決議が禁じる弾道ミサイル技術を用いた「軍事偵察衛星」の打ち上げを強行する中、尹錫悦（ユン・ソンニョル）政権として断固対応する姿勢を示した。キムスキーが各国の研究者らを標的にサイバー攻撃を仕掛けて情報を盗み出しているとして、米政府と共同で注意を呼びかける勧告も出した。

キムスキーは２０１４年、韓国の原子力機関をハッキングし、原発の図面などを盗み出した事件で知られるようになった。昨年も記者や国会議員秘書などを詐称し、外交・安全保障の専門家に悪性プログラムを仕込んだメールを送った。北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源となる暗号資産（仮想通貨）の奪取も続けているとされる。

米韓、「キムスキー」で注意喚起

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