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警察が交通検問で17歳ドライバーを射殺フランス各地で抗議デモ - BBCニュース

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パリ郊外で27日、車を運転していた17歳の少年が検問中の警察に射殺された。この事件を受け、フランス各地で警察や治安部隊に対する抗議デモが発生し、28日も続いた。

ナエル・Mさんという名の少年は27日、交通検問から走り去ろうとする時に警官に至近距離から撃たれた。その後、車は衝突した。

パリ警察は、新たな暴力の「突発的な事例」を抑え込んだとしている。

南西部トゥールーズでは、デモ参加者らが抗議運動を抑えようとする消防隊に対して石を投げたり、周囲に放火したりした。北部リールでも、デモ参加者らと警察が衝突した。

エマニュエル・マクロン仏大統領は、ナエルさんへの発砲について「許しがたい」ことだと述べた。

しかし、この発言は警察官の労働組合から怒りを買っている。労組側は、事件に関与した警官について早急過ぎる判断を下していると、大統領を非難した。

ナエルさんに対する過失致死の疑いで拘束されている警官は、命の危険を感じたので発砲したと語っている。

「頭を撃ちぬくぞ」

仏メディアによると、警察は当初、ナエルさんが警官に向かって車を走らせ、危害を加えようとしていたと示唆していた。

しかしインターネットに投稿され、AFP通信が検証・確認した映像には、車を走らせようとするドライバーに警官が窓ガラス越しに銃を向け、至近距離で発砲しているとみられる様子が映っていた。

AFP通信はまた、「頭を撃ちぬくぞ」という誰かの声が映像に入っていると報じた。しかし、発言した人物は明らかになっていない。

事件の際、車の中には他に2人が乗っていた。1人は逃げ出したが、もう1人の未成年は警察に逮捕された。

マクロン大統領は南部マルセイユで記者団に対し、「若者の死を正当化できるものは何もない」と話し、「正義が執行されるまで冷静」を保つよう呼びかけた。

「今回の出来事と若いナエルさんの死に対する国民全体の思いを表明し、遺族に我々の連帯と国民の愛情を伝えたい」

「10代の若者が殺された。不可解であり、許しがたいことだ」とマクロン大統領は述べ、この事件を直ちに法廷に委ね、司法が「迅速に仕事をする」ことを望むと付け加えた。

マクロン大統領の発言は、ナエルさん殺害に強く反応しているパリ郊外ナンテールなどでの緊張を和らげることを狙ったものだった。

Firefighter extinguish a burning vehicle destroyed by protesters in Nanterre, west of Paris, on 27 June 2023

画像提供, AFP

これに対し、警官労組「アリアンス・ポリス」は、有罪が確定するまでの推定無罪を求めている。競合の「ユニテSGPポリス」も、「反警察のヘイト(憎悪)」を助長する政治的介入について言及した。

一方、ジェラール・ダルマナン内相は、別の労組「フランス・ポリス」に対し、ナヘルさん殺害を正当化しようとする「受け入れがたい、忌まわしい」ツイートをしたとして、法的措置を取ると述べた。

エリザベス・ボルヌ首相も、警察の介入は「明らかにルールに適合していなかった」と述べている。

検問中の警察による発砲が増加

ナエルさんの母親のムーニアさんは、ソーシャルメディアに動画を投稿。警察に子供を奪われたと話し、息子を追悼するためにデモに参加するよう人々に求めた。

「息子はまだ子供だった。母親を必要としていた」とムーニアさんは話した。

「朝には私に行ってきますのキスをして、『お母さん、愛してるよ』と言ってくれた」

「その1時間後に、誰かが息子を撃ったと知らされた。どうすればいい? 息子は私の人生だった。私のすべてだった」

ナエルさんは、近隣の人によるとフランス=アルジェリア系の家族出身だという。フランスでは今年に入り、2人が交通検問の最中に警察に殺されている。昨年には計13人が、同様の事例で死亡した。

人権擁護団体は、警官の銃器使用の枠組みが拡大された2017年の法改正以降、警察による発砲が増えていると批判している。

仏紙ル・モンドは統計資料を引用し、走行中の車両に対する年間発砲件数は、この法改正以降に増加していると報じた。

活動家のロカヤ・ディアロさんはBFMTVの取材に対し、発砲件数が多いということは、特に有色人種にとって、警察の発砲の犠牲になるリスクが高いことを意味すると述べた。

ロイター通信の集計によると、2017年以降に交通検問での警察の発砲による死者の大半は、黒人かアラブ系だという。

当局は今回の事件に関し、公務員による殺害疑惑と、ナエルさんが検問で停車せず警官を殺そうとした疑いについて、個別に捜査を開始している。

パリ警察のローラン・ヌネズ長官はBFMTVに対し、警官の行動には「疑問が残る」としながらも、この警官が脅威を感じた可能性を示唆した。

一方、ナエルさんの家族を代表するヤシーン・ブズロー弁護士は、警官の発砲は不当な防衛だと指摘。映像には「警官が若者を冷酷に殺したことがはっきりと映っている」と語った。

さらに、警察が「うそをついている」として、遺族が告訴したと付け加えた。

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