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ベラルーシ強制着陸、危険通知は脅迫メールの送信前 根拠揺らぐ - 毎日新聞 - 毎日新聞

ロマン・プロタセビチ氏が乗っていたライアンエアの航空機=リトアニアの首都ビリニュスの国際空港で2021年5月23日、AP 拡大
ロマン・プロタセビチ氏が乗っていたライアンエアの航空機=リトアニアの首都ビリニュスの国際空港で2021年5月23日、AP

 ベラルーシ当局が領空を通過中の民間機を強制的に着陸させ、反政権派ジャーナリストを拘束した問題で、管制官がパイロットに危険を知らせたのは、同機に爆発物を仕掛けたとする脅迫メールがベラルーシに送信される前だった。複数の欧米メディアが報じた。ベラルーシ当局は、脅迫メールを受信したことが着陸を勧告した理由だと説明していたが、根拠が大きく揺らいだ。

 米ニュースサイト「デーリー・ビースト」などは26日、パレスチナ自治区のイスラム組織ハマスの兵士を名乗る脅迫メールを独自に入手し、内容を報じた。

 このメールが送信される24分前に、ベラルーシの航空管制当局がパイロットに爆発物が仕掛けられている可能性を通知していたという。メールはスイスに本拠を置くプロバイダー業者「プロトンメール」が管理するアドレスで送られていた。

 プロトン社は27日、ロイター通信の取材に、民間機が危険を知らされ、緊急着陸のためにベラルーシの首都ミンスクの空港に向けて旋回を始めた後に脅迫メールが送信されたことを認め、「ベラルーシの主張が真実であると信じる根拠がない。欧州当局の捜査に協力する」との声明を出した。

 ベラルーシのルカシェンコ大統領は26日、ギリシャからリトアニアに向かう旅客機に爆発物を仕掛けたという脅迫メールがスイスから複数の空港に送られてきたとして「国際ルールに従って乗員に知らせた」と強調。「乗員が運航会社などと15分間にわたって相談し、着陸を決めた」と主張した。さらに、反政権派を拘束するため着陸を強制したとする欧米諸国の非難を「全くのうそ」だと反論した。

 一方、日本を含む主要7カ国(G7)の外相は27日の声明で、ベラルーシ当局による強制着陸を「民間航空のルールに対する深刻な攻撃」だとして「最も強い言葉で非難する」と表明。拘束されたジャーナリストのプロタセビッチ氏を含む全てのジャーナリストや政治犯の即時釈放を求めた。【モスクワ前谷宏】

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