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「現在の戦略エスカレーションは悪あがき、プーチンはもはや戦局をコントロールできていない」元ロシア連邦議員 - Newsweekjapan

<自らが仕掛けた戦争で泥沼の窮地に陥ったプーチン。ウクライナでの敗北は、たとえ部分的な敗北でも政治的・個人的な死を意味する>

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナ戦争の破滅的な展開に「コントロールを失っている」と、ロシアの元連邦議員が本誌に語った。

プーチンは政権掌握後初めて出口の見えない軍事的泥沼に陥っていると、ロシアの元下院議員のマルク・フェイギンは指摘する。「プーチンが自分の将来を自分で決められない事態に直面したのは、これが初めてだ」

フェイギンは現在、国外に拠点を移し、人権派弁護士として反体制派の女性パンクバンド・プッシー・ライオットや2021年にウクライナの首都キーウ(キエフ)でロシア軍の特殊部隊に拉致されたロシアの反体制組織のメンバー、Leonid Razvozzhayevら、著名な反プーチン派を支援している。

プッシー・ライオットの創設メンバーで2年間投獄されたナジェージダ・トロコンニコワ

手詰まり感が強まるなか、プーチンはますます孤立し、ますます不安におののいていると、フェイギンは言う。

「プーチンはもう70代で、精神状態はかんばしくない。病的な猜疑心から、ごく近しい取り巻きでさえ、自分が苦境に陥ったことをひそかに喜んでいるのではないかと疑っている」

長丁場の苦戦は初めて

フェイギンによれば、プーチンの周りは「敵だらけ」だ。「しかも状況が良くなる気配はない。迫り来る政治的な死がプーチンをおびやかしている」

フェイギンの見解について、本誌はロシア外務省にコメントを求め、回答を待っている。

チェチェン、ジョージア、シリア、さらに2014年のクリミア併合と、プーチンはこれまで自らが仕掛けた軍事介入では常に短期間で戦果を挙げ、国民の熱狂的な支持をつかんできた。8カ月もの長丁場に手こずり、崖っぷちに追い込まれたのはこれが初めてだ。

「プーチンがこれからどんな手を使うにせよ、結果が読めないままイチかバチかの賭けに出ているのは明らかだ。プーチンはもはや戦局を全くコントロールできてない」

フェイギンはロシア軍の侵攻開始後、ウクライナの大統領顧問を務めるオレクシイ・アレストビッチと毎日YouTubeでオンライン対談を行い、現地の状況を世界に発信してきた。侵攻当初、プーチンは短期間に決着がつくと踏んでいたと、彼は言う。

「2日か3日で片付くと本気で思っていた。電撃戦で方をつけるつもりだったのだ。将官たちの言葉を信じて、楽勝だとタカをくくっていた」

フェイギン(左)とアレストビッチ

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