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ロシア軍、南ウクライナ原発に攻撃 通常稼働を継続(写真=ロイター) - 日本経済新聞

【ブリュッセル=竹内康雄】ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムによると、ロシア軍は19日未明、ウクライナ南部の原子力発電所にミサイル攻撃した。原子炉に損傷はなく、正常に稼働を続けている。一方、ウクライナ軍はロシアに占領された東部と南部の奪還に向けて攻勢を強めている。

ロシア軍にミサイル攻撃されたのは、ミコライウ州にある「南ウクライナ原発」で、ロシアが占拠するザポロジエ原発とは別の原発だ。ミサイルは原子炉から300メートル離れたところの敷地内に着弾して大きな爆発があったが、原子炉に被害はなく、3基とも稼働を続けている。原発近くにある水力発電所と送電線が損傷した。けが人は出ていないという。

ゼレンスキー大統領はSNS(交流サイト)で、原発への攻撃で短時間の停電が発生したと指摘し「ロシアは世界全体を危険にさらしており、我々は手遅れになる前に止めなければならない」と訴えた。

ウクライナ南部のザポロジエ原発を巡る情勢も緊迫している。同原発では8月に砲撃が相次ぎ、ウクライナが9月11日に運転を停止したと発表した。損傷した主要な送電線の一部が復旧し、国内の電力網から直接電力を受け取れるようになったが、重大な事故が発生するリスクは依然として残る。国際原子力機関(IAEA)はロシア側に原発周辺の非武装化を求めているが、ロシア側は応じていない。

一方、ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏は18日、ロシアに占領された東部や南部地域の一層の奪還に向けて攻勢を強めると強調した。ウクライナ軍が奪還した東部や南部の地名を挙げてこれまでの戦果を主張した。

ゼレンスキー氏は「一連の勝利後に(今は)小康状態と考えている人がいるかもしれないが、これは次の段階のための準備だ」と訴えた。ロシアに占領されている南東部の港湾都市マリウポリや南部ヘルソンの名前を挙げて、解放に向けてさらなる行動をとると力説した。

ロイター通信によると、ウクライナ軍は19日までに東部ハリコフ州で同州を南北に流れるオスキル川の両岸を奪還した。ウクライナ軍は同川にかかる橋を渡り、東岸側を支配し始めているという。

英国防省は19日、ロシア軍はウクライナで過去10日間に少なくとも4機の戦闘機を失った可能性が高いとツイッターで公表した。ウクライナへの侵攻開始以降、被害は合計で約55機になるという。

ウクライナ軍の攻勢にさらされるロシア陸上部隊を支援するため、ロシア空軍が戦闘地域に近づいて支援しようとしたため、被害が増えているとの見解を示した。

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