ミャンマー大使、国連総会で「3本指」国軍クーデター抗議演説 - 毎日新聞 - 毎日新聞

「3本指」のポーズをとるミャンマーのチョーモートゥン国連大使＝国連提供の映像から

　ミャンマーのチョーモートゥン国連大使は26日、国連総会（193カ国）で演説し、国軍によるクーデターを終結させるために「あらゆる手段」をとるよう国際社会に訴えた。時折、声を震わせながら12分半にわたって発言した大使は、最後に「反独裁」の象徴としてミャンマーのデモで使われている「3本指」のポーズをとり、抗議の意思を表明。議場では各国代表からの長い拍手が響いた。

　昨年11月の総選挙ではアウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟（NLD）が圧勝した。大使は「私は（国軍ではなく）選挙で国民に選ばれたNLDによる文民政府を代表している」と強調。「クーデターを今すぐに終わらせ、罪なき人々への抑圧をやめさせ、国家権力を国民の手に取り戻し、民主主義を回復するために、私たちは国際社会の最も強い行動を必要としている」と訴えた。

　また、加盟国に対し、軍事政権ではなく、NLDの議員らが結成した「代表委員会」への支持を要請。デモ参加者への弾圧が続いているとして「人民の人民による人民のための政府を実現するために闘い続ける」と述べた。最後にはビルマ語でも発言。ミャンマー代表部によると、スーチー氏らの解放などを求める国民に謝意を示し、「最後まで闘ってほしい。この革命に勝利しなければならない」と呼びかけた。

　グテレス国連事務総長はクーデターの即時終結を求めており、報道官は26日の記者会見で、「ミャンマー国内にいる大使の家族ら（の安全）が懸念される」と質問を受け、「誰も自分の考えを表明したことで投獄されてはならないし、家族も罰せられてはならない」と強調。演説は「感動的な瞬間で、勇気あるものだった」と述べた。チョーモートゥン氏は昨年10月に国連大使に就任した。【ニューヨーク隅俊之】

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