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コロナの起源、武漢研究所との関係 調査結果8月報告|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞

ナショナルジオグラフィック日本版
2021年2月3日、コロナウイルスの起源を調査するため、世界保健機関のチームが武漢ウイルス学研究所に到着した後、記者に近づかないよう指示する警備員(PHOTOGRAPH BY NG HAN GUAN, AP)

新型コロナウイルスが中国武漢の研究所から誤って流出した可能性は「極めて低い」という報告書を世界保健機関(WHO)が発表してから数カ月。多くの科学者から否定され、一部では陰謀論とも言われた流出説が現在、再び注目を集めている。

この説が新たに話題にのぼるようになったのは、ジョー・バイデン米大統領が2021年5月26日、米国の情報機関に対し、新型コロナウイルスの起源を調査する「努力を倍加」するよう指示を出してからだ。

5月11日、大統領主席医療顧問のアンソニー・ファウチ氏は、ウイルスが自然に発生したものかどうかについて、今のところ「確信はない」と述べている。これは、20年にナショナル ジオグラフィック誌のインタビューで語った内容からの明らかな方向転換だった。

また5月14日には、一流の疫学者、免疫学者、生物学者など10人以上の科学者たちが、2つの有力な起源説、すなわち「動物から人間への自然感染」および「新型コロナウイルスを含む野生の実験用サンプルの偶発的な流出」についての詳しい調査を求める内容の書簡が学術誌「サイエンス」に掲載された。科学者らは「十分なデータが得られるまでは、これらの仮説を真剣に受け止めるべき」だと主張する。適切な調査とは「透明性があり、客観的で、データを重視し、幅広い専門家が参加し、独立した監督のもとで行われ」可能であれば利害の対立を最小限に抑えたものであるとしている。

「感染症が発生したときには、常にその起源を調査することが重要です」。米ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターの感染症内科医で上級研究員のアメシュ・アダルジャ氏はそう述べている。「研究所からの流出説は、動物からの感染説と同様に可能性があり、その起源については徹底的かつ独立した調査が行われるべきだと考えます」

答えの出ていない疑問

6月7日時点で、世界で1億7300万人以上が新型コロナウイルスに感染し、犠牲者は370万人を超えている。その起源は今もわかっていない。

数カ月間にわたるWHOの調査に参加した者を含め、多くの科学者が最も可能性が高いと考えている説は、動物から人間への感染であり、おそらくはコウモリから直接人間に、あるいは中間宿主を介して感染したものと思われる。動物から人間への感染は、多くのウイルスがたどる一般的な経路だ。重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)という少なくとも2種類のコロナウイルスは、動物からの感染で広がった。

一方で、新型コロナウイルスが、武漢ウイルス研究所から流出したものかどうかを調査することには価値があると主張する科学者もいる。同研究所では、10年以上にわたってコウモリのコロナウイルスの研究を行ってきた。

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