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ロシア連れ去り帰還の子証言 施設生活「賛美強要」 - 日本経済新聞

【キーウ=共同】ロシアが侵攻したウクライナ東部・南部の占領地から子どもを連れ去っているとされる問題で、ウクライナの慈善団体「セーブ・ウクライナ」の支援で帰還した10〜17歳の子ども15人が22日、首都キーウ(キエフ)で取材に応じた。ロシアが併合したクリミア半島の施設で生活させられ「ロシア賛美を強要された」と語った。懲罰を受けた子どももいた。

連れ去りを巡り、国際刑事裁判所(ICC)は17日、ロシアのプーチン大統領らに逮捕状を出した。ウクライナを訪問した岸田文雄首相は21日、ゼレンスキー大統領との共同声明で、戦争犯罪や残虐行為の不処罰はあってはならず、責任を追及すると強調した。

今回帰還したのは17人で、21日にウクライナに戻った。クリミアのエフパトリヤの施設で暮らした南部ヘルソン州のビタリー・ベルタシュさん(16)は家族と再会を果たし「会いたかった」と母親と抱き合った。

ベルタシュさんは昨年10月、学校の校長に勧められ、クリミアに移動。施設では約800人の子どもが暮らし、幼い子もいた。ロシア国歌の斉唱を強要され、歌うふりをしていたが、見つかり叱責された。「地下室に入れられ、4日間食事を抜かれた」と振り返る。

ヘルソン州出身のニーナさん(16)は「もうすぐウクライナ兵や米兵が来て、性的暴行をされるか殺される。逃げよう」と話す知人女性の言葉を信じてクリミアに渡り、その後、半島内の児童養護施設に送られた。女性は姿を消したという。

一方で、ニキータ君(10)はクリミアでの暮らしが「楽しかった」と証言。放課後にはクラブ活動の時間もあったという。ニキータ君の姉、ダイアナさん(14)は「最初は楽しかったが、毎日同じことをするので疲れてきた」と語った。

セーブ・ウクライナは弁護士やジャーナリストでつくる慈善団体。今回はロシアの隣国ベラルーシを経由し母親らがクリミアに渡り、現地で保護者であることを証明する書類を示すなどして引き渡しを受けたという。

ウクライナ政府によると、今回の17人の帰還までに、ロシアに連れ去られた308人が戻った。セーブ・ウクライナは計61人の帰還に関わった。

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