習氏「大変な努力が必要」、気候変動対策の強化に否定的…ＣＯＰ２６前に英首相と電話会談 - 読売新聞オンライン

　【ロンドン＝緒方賢一、北京＝田川理恵】英国のジョンソン首相は２９日、中国の習近平（シージンピン）国家主席と電話で会談し、気候変動対策を強化するよう求めた。

　英首相府の発表によると、ジョンソン氏は、石炭火力発電の段階的な廃止など再生可能エネルギーへの転換を進めるよう習氏に促した。英国が議長国を務める国連気候変動枠組み条約第２６回締約国会議（ＣＯＰ２６）が３１日に開幕するのを前に、世界最大の温室効果ガス排出国である中国に更なる対策の必要性を訴えたものだ。

　ロイター通信によれば、ジョンソン氏が会談後に記者団に明らかにしたところでは、２０３０年までに二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を減少に転じさせる中国の目標を２５年に前倒しするよう要求したが、習氏は確約しなかったという。

　中国外務省の発表によると、習氏は中国が掲げる気候変動対策の目標について、達成には「大変な努力が必要となる」と述べるなど、更なる取り組み強化には否定的な考えを示した。

　会談でジョンソン氏は、香港における民主主義、新疆ウイグル自治区での人権の抑圧に懸念を示した。

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